情報掲載日:2025/11/20
【医師監修】二日酔いに効く食べ物は?すぐに実践できる対処法と予防策を解説

楽しいお酒の席ではつい飲みすぎてしまい、翌朝の頭痛や吐き気、だるさに悩むことはありませんか?「二日酔い」は単なる飲みすぎではなく、体内で異常が起きているサインです。原因や仕組みを理解し、栄養や食べ物・飲み物を上手に取り入れれば、症状を軽くしたり予防したりすることができます。

本記事では、二日酔いの原因とメカニズム、対策に役立つ栄養素や食べ物・飲み物、予防のコツを紹介します。

1.二日酔いになる原因は?

二日酔いになる原因は?

二日酔いの主な原因は、アルコールの分解過程で生じる有害物質「アセトアルデヒド」です。アルコールが体内に入ると肝臓で分解されますが、このときアセトアルデヒドが一時的に体内に残ると、血中を巡り頭痛や吐き気、動悸などの症状を引き起こします。

さらにアルコールには強い利尿作用があるため、水分とともにナトリウムやカリウムなどの電解質も失われます。その結果、脱水や倦怠感が生じ、頭痛やめまい、全身のだるさなどが加わることで、つらい二日酔いが起こるのです。


2.二日酔い対策に役立つ栄養素

お酒を飲むことで失われる栄養素や、肝臓の働きを助ける成分を意識的に摂取することが、二日酔いの予防と回復のポイントです。

タンパク質

タンパク質を構成するアミノ酸は、肝細胞の再生を助け、アルコール分解酵素の働きを活発にします。とくに「L-システイン」「アラニン」「グルタミン」といったアミノ酸は、アセトアルデヒドの分解を促進し、二日酔い症状の軽減に役立つとされています。また、良質なタンパク質は、アルコール分解で酷使された肝臓の修復にも効果的です。

ビタミンB群

とくに「ビタミンB1」は、アルコールや糖質を分解する過程で大量に消費されます。お酒をよく飲む人はB1が不足しやすく、分解が滞ることでアセトアルデヒドが体内に残り、だるさや倦怠感が出やすくなります。

ビタミンB2やB12なども、肝機能の維持や粘膜の保護に役立つため、B群としてまとめて摂取するのが理想です。

ビタミンC

アルコール分解の過程では体内で活性酸素が発生しやすくなりますが、ビタミンCはこの活性酸素を無害化し、細胞の酸化ダメージを防ぎます。また、アセトアルデヒド分解を助ける酵素の働きもサポートすると言われ、二日酔い対策には積極的に摂りたい栄養素です。

ミネラル

アルコールによる利尿作用で、ナトリウム・カリウム・マグネシウムなどのミネラルが失われやすくなります。これらは体内の水分バランスや神経・筋肉の働きに深く関係しており、不足すると脱水症状の悪化や筋肉のけいれん、倦怠感を招くこともあります。飲酒後は水分とともにミネラルを補給することが重要です。

カフェイン

二日酔いの症状でとくにつらい頭痛に対して、カフェインが有効な場合があります。アセトアルデヒドによって拡張した血管が神経を圧迫して頭痛が起こりますが、カフェインには血管収縮作用があり、痛みを和らげる効果が期待できます。また、覚醒作用で眠気やだるさを軽減し、集中力の回復にも役立ちます。


3.二日酔い対策に効く食べ物

二日酔い対策に効く食べ物

二日酔いの朝は食欲が湧かないことも多いかもしれませんが、回復を早めるためには適切な栄養補給が欠かせません。胃に優しく、必要な栄養素を含む食べ物の中から、自分の体質に合うものを選ぶようにしましょう。

大豆製品

大豆製品には肝臓の働きを助ける良質なタンパク質が豊富に含まれ、アセトアルデヒドの分解をサポートします。また、ビタミンB1も多く含まれるため、アルコール代謝を助ける効果があります。

とくに「味噌汁」は、水分と塩分(ミネラル)を同時に補給でき、冷えた体を温めつつ胃腸の働きも整えてくれる万能メニューです。

フルーツ

フルーツは水分補給と同時に、二日酔いの回復に役立つ栄養素をバランス良く含んでいます。

  • 柿: 「タンニン」がアセトアルデヒドと結合し、体外への排出を助けます。さらに、アルコール代謝を促す酵素の働きを高めるとされています。
  • 梅干し: 「クエン酸」が肝機能を助け、疲労回復にも効果的。塩分補給にもなります。
  • トマト: アルコール分解を促すアラニンやグルタミンを含み、ビタミンCやカリウムも豊富。胃にやさしく手軽に栄養補給できます。
  • 柑橘類(グレープフルーツ、オレンジなど): ビタミンCと果糖を補えます。酸味がさっぱりしており、食欲がないときにもおすすめです。

貝類

「二日酔いの朝はしじみの味噌汁」と昔から言われるのには、きちんとした理由があります。しじみやあさりには、タウリンやオルニチンなどのアミノ酸が豊富で、肝臓の働きを直接サポートします。味噌汁にすれば大豆由来のタンパク質・水分・ミネラルも同時に摂取でき、まさに最強の二日酔い対策メニューと言えます。


4.二日酔い対策に効く飲み物

固形物を食べるのがつらい時は、飲み物で効率よく水分と栄養素を補給しましょう。食べ物と同様、自分の体質に合ったものを選ぶことをおすすめします。

経口補水液

経口補水液は、体液に近い塩分と糖分のバランスで作られており、水やお茶より素早く体内に吸収されます。飲酒後、就寝前に1本飲んでおくと、翌朝の頭痛や倦怠感といった脱水症状の軽減に役立つ可能性があります。

フルーツジュース・野菜ジュース

100%フルーツジュースは、アルコール分解に必要な糖質(果糖)を補うとともに、失われたビタミンCやカリウムを効率的に摂取できます。中でもトマトジュースはアミノ酸も含み、二日酔い対策に最適です。

胃が荒れているときは、酸味の強い柑橘系ジュースは避け、トマトや野菜ジュースなど穏やかな味のものを選びましょう。

コーヒー

カフェインには血管収縮作用があり、アルコールで拡張した血管を正常に戻して頭痛を和らげる効果が期待できます。ただし、利尿作用もあるため、水分を一緒に摂ることが大切です。

胃が荒れているときはブラックコーヒーではなく、ミルクを加えたカフェオレにするなど胃への負担を減らす工夫をしましょう。


5.二日酔いの予防策

二日酔いの予防策

二日酔いは、なってから対処するよりも、なるべく防ぐことが肝心です。飲む前、飲んでいる最中、飲んだ後の少しの工夫で、翌朝のつらさは大きく変わります。

飲酒前の準備

  • 空腹で飲まない
    空腹でお酒を飲むとアルコール吸収が早くなり、肝臓に大きな負担をかけるだけでなく、胃の粘膜も荒れやすくなります。
  • 胃に膜を張る
    牛乳などの乳製品、良質な脂質(オリーブオイルを使ったカルパッチョなど)を摂ると、胃粘膜を保護し、アルコールの吸収を緩やかにできます。
  • 肝機能サポート飲料を活用する
    ウコン(クルクミン)やオルニチン、ビタミンB群配合のドリンク剤やサプリを飲酒前に摂取するのも有効です。

飲酒中の工夫

  • チェイサーを必ず添える
    アルコールと同量以上の水を飲むことで脱水予防や血中アルコール濃度の上昇抑制が可能になり、飲むペースも自然にゆるやかになります。
  • おつまみは栄養バランスを意識する
    枝豆や豆腐、卵料理などのタンパク質を含むおつまみを選ぶと肝臓のアルコール分解をサポートできます。さらに、野菜料理でビタミンやミネラルも補うと体への負担を和らげられます。

飲酒後のケア

  • 寝る前に水分補給
    就寝前にコップ1~2杯の水、または吸収の早いスポーツドリンク・経口補水液を飲んでおくと、睡眠中の脱水を防ぎ、翌朝の頭痛や倦怠感を軽減できます。

6.つらい二日酔いに悩まされない!なるべく予防を意識しよう

つらい二日酔いを防ぐには、「飲んだあとにどうするか」よりも、「飲む前・飲んでいる時の工夫」が重要です。水分補給や食事のひと工夫で、翌朝のコンディションは大きく変わります。お酒を楽しみながらも、肝臓や体の負担を軽くする生活習慣を少しずつ取り入れ、二日酔いに悩まされない健康な体作りを目指しましょう。